波の当て方について。
最近では、なみあるなどの携帯サイトで波情報をチェックできるツールがあり、その情報を見て海に行くという人が多くいます。
あなたもその1人ではないでしょうか?
そうすると、ほぼ確実に波に当たりそうですが、しかし情報で流れたポイントに着いた時にはすでに人の山。
人、人、人で波の取り合い。
ということがほとんど。落ち着いてサーフィンなど出来ることがありません。
そこで、波を当てるのが上手な人は何を見ているのか?
についてです。
波を当てるのが上手な人は、波情報よりも天気予報と予想天気図を見ている。
波情報も予想の波情報があるのでそれも見ながら、とにかく見るのは低気圧の位置と風向き。
を見ています。
低気圧が何日にどの辺りを通過して、いつ過ぎ去るのか?過ぎさった後、何時頃からオフショアが吹き出すのか?
それを天気予報と天気図から見て、ベストポイントに前日の夜に着いておきます。
で、風が変わる前や風が変わった瞬間に海に入り、ベストな波を人が少ない時間帯に人より先に乗ってしまいます。
オンショアであろうが何だろうが、とにかく人が多いところは風向きも何もあったものじゃありませんが、比較的人が少ない場所やオンショアではハードな場所では、オフショアの面ツル波を独占。
なんてことが出来るようになります。
そのコツは、風が変わる時間帯を天気予報で予測しておくこと
これに尽きます。
東から吹く風は西を向いたポイントが面ツルに。西から吹く風は東に向いたポイントが面ツルに。
普段から自分が通っているポイントがどちらの方向に向いているのか、iPhoneの方位計で見ておいたり、Googleマップでポイント図がどちら向きなのか確認したり、色んなことができます。
●台風、低気圧で波を予想すると
台風が東側にある場合、東向きのポイントが波が上がる。西側にある場合、西向きポイントがに波が上がる。台風が近づくにつれ東の風が強くなり、通過して離れるにつれ西の風が吹き始める。
●季節で風向きを考えると
春は南から南東の風が多い、夏も南の風が多い、秋は南の風に北西の風が少し入り始める冬は北西の風が多い。
●風向きのパターンで波を考えると
北の風、北西の風は
日本海側と太平洋側の西向きのポイントが波が上がる
東の風、北東の風は
太平洋側の東向きポイントが上がる
南の風、南東の風は
不思議なことに日本海太平洋共に、どこも波がさほど上がらない
南西の風は
強く吹けば太平洋側の西向きポイントが上がり、東向きポイントは小さめのうねりが入る。
●ここに風速も加えて考えると
オンショア風速4m以下では波はほとんど上がらない。オフショアには最適の風速。オンショア風速7m以上から少しずつ波が上がり始める。オフショアではだんだんきつくなりはじめる。オンショア風速14mともなると波が確実に上がる。オフショアではきつすぎて波に影響が出て面にがたつきが出る。
●例外として台風や低気圧の特徴
台風や低気圧は、日本列島付近の海上を通過すると強力な東の風が吹き、どんどん波が一気にサイズアップしていきますが、陸上に上がってしまうと一気に台風や低気圧の威力がなくなってしまいます。そうなってしまうと台風が来たのに波が思ったよりも上がらない、低気圧が来たのに波が上がらないということが多くなります。
こういうパターンで波が上がります。
これらを踏まえて例えば、1月29日付近の天気図をアイフォンアプリWEATHER NEWSで見てみましょう。
1
前線を伴った低気圧が本州にやってきます。その時、この天気図では東の風が吹いています。
しかし、この低気圧、いったん九州に上陸した後に本州沿岸をかすめるように行くので、いったん丈六してしまった低気圧は力が弱い。
波は上がるのは上がるのですが、さほど期待できるほどは上がらない可能性があります。
2
29日夜には近畿地方の真上を通り、まだ東の風が吹いています。この低気圧が抜けた瞬間から西風が吹き始めると予想することができます。
3
1/30翌朝9:00には千葉県を越えて、もっと東の海上に低気圧が移動。この時すでに日本列島は西風が吹いています。
天気図を見た後、愛知県豊橋付近はいったい何時から西の風が吹き始めるのか見てみると
4
夜中の2時には北の風が吹き始めそれ以降は西風が吹く予想。豊橋上空を夜中の1時から2時にかけて低気圧が通過するということが読み取れます。
5
その後の風向きを見ると、安定してさほど強くない北西の風、西風が吹いています。うねりはさほど大きくはないようですが、朝一番に綺麗な波で出来るでしょう。
おそらく伊良湖付近は朝一を6時として、北西に変わってから4時間くらいたっていますから波も少し下がり、運が良ければ頭前後のオフショア。
持っていくアルメリックは5'8から6'0くらいまでで、嬉しい予想外の波に6'3くらいを選んでおけば充分じゃないでしょうか。
おそらく東の風も弱い東の風なので、そんなに波が大きく上がるということはなさそうな雰囲気がします。
このように台風や低気圧の位置に加えて、風向き、風速でベストポイントを予測します。
波情報と共に、天気予報、予想天気図、風向き、風速等サーフィンに行く前にじっくりと見る癖をつけていきましょう。
それによって、持っていくサーフボードの長さもチョイスできるようになります。
それでは、あなたのサーフィンがよりベストなコンディションで、よりベストな条件で、あなたのサーフィンが誰よりもいち早く上達しますように。
>> サーファーのための気象ガイドブック (エイムック―How to surfing)